ジュビロ磐田MF宮崎智彦(31)が、古巣撃破に燃えている。29日は、12月2日の最終節ホーム鹿島アントラーズ戦(午後2時、ヤマハ)に向けて磐田大久保グラウンドで約2時間の練習。時折、笑みを浮かべるなど調整も順調のようで「良い形で来シーズンに向かうためにも、勝って締めくくりたい」と、勝ち点3に照準を合わせた。

 鹿島には09年のプロ入りから10年までの2年間、在籍。敵将の大岩剛監督(45)ともプレーを共にした。宮崎は、10年の天皇杯準決勝東京戦(2-1で勝利)で見せた大岩監督のプレーを回想しながら、「ポジショニングや声掛けなど、本当に多くのことを学ばせてもらった。一緒にプレーさせてもらったことが良い経験になっている」。指揮官となった先輩の目の前で、プレーに感謝の気持ちを込める。

 前節アウェー鳥栖戦では、左サイドバックで2試合ぶりの先発。フル出場を果たし、2-0の快勝に貢献した。鹿島戦は3-6-1の左サイドで先発が有力で、この日のシュート練習では豪快にネットを揺らすなど今季初得点のにおいも漂う。それでも「ゴールを取りたい気持ちもあるけど、それよりもチームとして勝ちたい」とキッパリ。今季3度目となる連勝でのフィニッシュへ、チームの勝利を最優先に攻守でフル回転する。【前田和哉】