全国高校サッカー選手権(12月30日開幕)の組み合わせ抽選が19日、東京都内で行われた。U-16日本代表FW西川潤(2年)を擁する桐光学園(神奈川=2年ぶり11度目)は、初戦で実力校の大津(熊本=3年ぶり17度目)と対戦する。鈴木勝大監督(40)は大舞台で西川に得点とアシストの「二刀流」を求めた。開幕戦は駒大高(東京B=2年ぶり4度目)-那覇西(沖縄=2年ぶり16度目)。選手宣誓は初出場の瀬戸内(広島)の佐々木達也主将(3年)に決まった。

まだ全国区ではないが、桐光学園の西川はこの年代のストライカー候補として注目されている。左足の強烈ミドルシュートと、縦への突破力は抜きんでている。U-16日本代表として臨んだアジア選手権(マレーシア)では、決勝のタジキスタン戦で左サイドからのバウンドした難しいクロスをダイレクトで左足で合わせて決勝ゴールを奪い、大会MVPも獲得した。今大会でも飛躍が期待されるストライカーの1人だ。

その若い才能に鈴木監督はさらに高いハードルを設けた。「彼には周囲に得点を取らせること、相手の息の根を止める得点を奪うこと、この二刀流を求めます」。国際大会でも相手DFを引きつけることで、味方に決定的なパスを送り、勝利に結び付けてきた。選手権でも同じ図式の中でチームを勝たせる役割を与える。

8月の全国高校総体で準優勝しているが、鈴木監督は「その代名詞は邪魔なんです。それをなくして選手権に集中する」と、大津戦に全精力を傾ける。