清水エスパルスはホームで松本山雅FCと対戦。前半、松本に2失点を許すが、前半43分に滝裕太(19)、前半ロスタイムに楠神順平(31)のゴールで同点に追いつき、後半、勝ち越しを狙ったが惜しくも引き分けた。

清水が劣勢から地力を見せつけた。前半21分、自陣右サイドを崩されると、クロスに対応できず先制点を献上。直後の23分にはCKから追加点を許した。立ち上がりは相手を押し込んだが、立て続けに失点。同25分にはFW滝がゴール前のこぼれ球を押し込むも、オフサイドの判定でノーゴールだった。

それでも、あきらめなかった。ヤン・ヨンソン監督(58)は「得点は取れているので多くのチャンスを作りたい」。今季は公式戦でここまで全試合得点中。好調な攻撃陣が指揮官の期待に応えた。同43分、今季初先発したFWドウグラス(31)のポストプレーからFW滝が右足ミドル。「結果だけを求めたい」と意気込んでいた19歳の一発で1点差とすると、ロスタイムにはMF楠神の今季初得点で試合を振りだしに戻した。0-2から2-2。形勢は一気に逆転した。

ヨンソン監督はチームをさらに鼓舞した。ハーフタイムに「勝つ展開にもっていこう」と指示。後半26分にはドウグラスに代えて公式戦4戦連発中のFW北川航也(22)を入れて勝負に出た。28分、右CKのこぼれ球を北川が押し込むも、オフサイド。直後に、猛抗議した微妙な判定は覆らなかった。それでも、2点差を追いついたことは大きい。リーグ戦は開幕6戦未勝利から、ジュビロ磐田との「静岡ダービー」を機に2連勝。前節セレッソ大阪戦では今季初完封を飾った。次戦は中3日でホーム浦和レッズ戦。勢いを落とさずに難敵を迎え撃つ。【神谷亮磨】