サッカー日本代表は15日、W杯アジア2次予選のアウェー、タジキスタン戦に臨む。

MF南野拓実(24=ザルツブルク)は、得点すればW杯予選の開幕から3戦連発、国際Aマッチで4戦連発となり、ともに元日本代表FWカズ(三浦知良、52=横浜FC)の記録に並ぶ。50歳を超えても現役を続けるレジェンドは南野の“自分超え”に太鼓判を押し、敵地でも躍動することを期待しエールを送った。

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南野にかかる2つの“カズ超え”に、レジェンド本人が太鼓判を押した。13日の練習を終えたカズは南野について「気が強いし技術もあるし、サッカーをよく知っている。素晴らしい選手なので楽しみ」と期待を寄せた。「南野選手に『すぐに抜いてください』ってね」。そう話し、いたずらっぽく笑った。

W杯予選開幕から3戦連発、そして、国際Aマッチ4戦連発。2つの記録はともに、93年のカズ以来誰も達成していない。森保ジャパンで最多8得点と覚醒している南野は昨年も3試合連続ゴールを記録したが、11月16日の国際親善試合ベネズエラ戦では得点がなかった。タジキスタン戦でゴールすれば、一気に2つの記録でカズと肩を並べることになる。

代表に合流する直前の欧州チャンピオンズリーグ(CL)では昨季王者リバプールを相手に1ゴール1アシストと抜群の存在感を示した。両プレーを見たというカズは「すごくいいゴールだった。アシストも。そういう(CLの)中でやっている選手ですから」と、日本代表でのさらなる活躍を疑わなかった。

南野についた愛称は「帝王」。とどまるところを知らない勢いで「キング」カズに引けをとらない域まできた。「どんどん新しい記録を作って、日本のサッカーを盛り上げていってほしい」。日本サッカーの一時代を築いたスターから新たな旗手として期待される24歳が、タジキスタンの地でふたたび王の輝きを放つ。【岡崎悠利】