ノーシードの浜松工が、第5シードの静岡北を1-0で下し、決勝トーナメント(T)進出に王手をかけた。FW水信(みずしな)雄暉(3年)が、値千金の決勝点を決めた。静岡西は湖西の反撃をしのぎ、3回戦を突破した。

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浜松工が下克上を果たした。0-0の後半15分、水信がエリア内でマークを振り切った。右クロスをフリーで受けると、豪快に右足で決勝点を決めた。「イメージ通り。練習の成果を出せました」と胸を張った。初戦から3戦連発となる、今大会10得点目。エースがチームを勝利に導いた。

同校は西部地区1部リーグに所属。相手は県Cリーグで、格上を撃破した。「苦しい展開を想定していた」と水信。先制後は相手の猛攻を受けたが、球際で体を張った。「完封は自信になる。全員で焦らず、守り抜けました」と、チーム一丸での勝利を強調した。

決勝T進出を懸けた4回戦は19日、ノーシードの浜松湖南と対戦。相手は浜松工と同じく、シード校の聖隷クリストファーを撃破して勢いに乗っている。水信は「県ベスト8が目標。チャレンジャー精神を忘れずに戦います」と意気込んだ。【古地真隆】

◆水信雄暉(みずしな・ゆうき)2001年(平13)8月5日、浜松市生まれ。幼稚園からサッカーを始める。瑞穂小、開成中を経て浜松工高に進学。170センチ、67キロ。血液型A。

 

○…静岡西は前半に奪った2点を守りきり、接戦を制した。0-0の同23分、FW服部祐(2年)が右サイドから横パスに走り込むと、直接右足でゴール右上にたたき込んだ。「最初は外したと思った。良いコースへ飛んでくれました」と白い歯を見せた。相手の反撃を後半の1点に押さえ、第2シード・常葉大橘との4回戦に駒を進めた。「どれだけ守備を頑張れるか。勝って決勝Tに行きたいです」と闘志を燃やした。