今季限りでの引退を発表したヴィッセル神戸のFWダビド・ビジャ(37)が、輝かしい経歴に幕を下ろすことになった。13日、神戸市内のホテルで会見に臨んだ。所属クラブ、スペイン代表ともに数々のタイトルと、個人記録を樹立した。

00年にスポルティング・ヒホンでプロとしての第1歩を刻むと、レアル・サラゴサ、バレンシアと故郷スペインのクラブを渡り歩き、10年に強豪のバルセロナへ。13年にAマドリードへと移り、14年にはニューヨーク・シティーに移籍し、一時期はメルボルン・シティーに期限付きでプレーした。今季から加入した神戸では、リーグ26試合12得点。

クラブではバルセロナ時代の10-11年シーズンに欧州チャンピオンズリーグと、11年クラブW杯などを制覇。バルセロナで2度、Aマドリードで1度、スペインリーグ優勝を経験した。

05年に初選出されたスペイン代表では98試合に出場し、同国の歴代最多得点記録となる59得点を挙げた。代表でも08年欧州選手権、10年W杯南アフリカ大会で優勝している。

個人記録では08年欧州選手権で得点王。10年W杯南アフリカ大会では得点王とベストイレブン。16年の米メジャーリーグサッカー(MLS)年間最優秀選手で、17年にはMLS2年連続ベストイレブンに選出された。

それほどのタイトルを手にしてきた世界的スターに残された最後の仕事は1つ。残り3試合となったJ1リーグ戦は10位で、優勝の可能性がなくなっており、ビジャは「最後に1つ、強調しておきたい。引退は今日ではありません。(来年)1月1日に天皇杯のタイトルを成し遂げた後に引退をしたい」と宣言した。

これまで手にしてきたタイトルは14にもなる。神戸のクラブ史上初の天皇杯優勝を置き土産に、ユニホームを脱ぐ決意を示した。