北海道コンサドーレ札幌が3日、札幌・宮の沢で9日ぶりに練習した。

新型コロナウイルス感染拡大防止のため自粛していた宮の沢での全体練習の一般公開を今季初めて行った。入場前に全員に検温とアルコール消毒を実施、見学中も座席の間隔を空けて密集を作らないようアナウンスするなど、クラブ側は細心の予防対策を講じた。選手たちは集まった102人のサポーターに久しぶりに汗を流す姿を見せた。

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サポーターが待ち望んでいた日ではあったが、果たしてベストタイミングだったのか。Jリーグで初の新型コロナウイルス感染者が出たのが3月30日。それから4日後に、リスクを高める行動に出る必要があったのだろうか。クラブが予防対策に最善を尽くしたのは理解する。だが、もう少し事態が落ち着く時期まで待っても良かったのでは、と個人的には感じた。

緊急事態宣言が終了した北海道では、3月20日から「道民や事業者一丸となって戦っていく新たなステージへの移行」が宣言された。札幌の練習場に隣接するスポンサー企業の石屋製菓はこの宣言を受け、1日から「白い恋人パーク」の一部営業を再開した。それに伴う練習見学の再開だろう。クラブ内でも議論は重ねられたようだ。

今後、札幌に関わる全ての人の予防意識はさらに高めていかないといけない。もちろん取材する報道陣も同じだ。見学再開に踏み切ったクラブの判断が「時期尚早だった」と言われないために、サポーターも含めて感染予防への強い自覚が求められる。【札幌担当=保坂果那】