今季、J3アスルクラロ沼津の監督に就任した今井雅隆氏(61=前山形ユース監督)が、日刊スポーツの単独インタビューに応じた。リーグ戦の目標や現在のチーム状況などを語った。地元・静岡での指導は、2006年(平18)の磐田サテライト(控えチーム)監督以来、14年ぶり。新天地での意気込みを聞いた。【取材・構成=古地真隆】

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今季でJ3参入4年目となる沼津の指揮を託された。今井監督にとって、トップチームを率いるのは、2007年(平19)のJ2徳島ヴォルティス以来13年ぶりだ。

-始動から約2カ月半が経過。これまでのチームの手応えは

今井監督 今はまだ完璧ではないが、練習試合でのゴールも増えてきた。ビルドアップもスムーズになり、徐々に階段を上っていると思う。

-どのようなスタイルを理想に掲げるか

今井監督 例えば、相手の守備が下がったらつなぐ、前から寄せてきたら相手の背後を突く。攻撃は常にゴールを狙い、ボールを失ったら素早く取り戻す。個人、グループの局面での判断を大事にしたい。1つの型に当てはめることはしない。

-新型コロナウイルスの影響でリーグ開幕前から公式戦の中断が続く。今月3日には、日程が白紙となった

今井監督 選手たちは非常に前向きに取り組んでくれている。ただ、開幕の見通しが立たないので、精神的なストレスを感じ始めているのも事実。うまくマネジメントして乗り切りたい。

-J3のリーグ全体の印象は

今井監督 J3が発足して今季で7年目。簡単なミスが減り、サッカーの質も高まってきた。去年あたりからチーム力が拮抗(きっこう)してきていると感じる。

-県外での指導経験も豊富。改めて静岡の印象は

今井監督 国内外のいろいろな地域を見て回ったが、サッカーの文化が根付いている。子どもから大人まで、サッカーが話題の中心になることが多い。沼津での暮らしは初めてなので、楽しんでいる。

-今季の目標は

今井監督 リーグの頂点を目指すのがプロとして当たり前のこと。応援よろしくお願いします。

◆今井雅隆(いまい・まさたか)1959年(昭34)4月2日、清水市(現静岡市清水区)生まれ。興津中-自動車工高(現静岡北高)-国士舘大-本田技研。現役時代はGKとしてプレー。引退後は89年に本田技研監督に就任。02年はJ2福岡、07年はJ2徳島を率いた。10年から昨季までは、山形ユースの監督を務めた。