鹿島の3年目GK沖悠哉(20)が鳥栖戦でプロデビューを果たし、今季公式戦12試合目にして初の完封勝利に貢献した。ビッグセーブのほか正確なフィードでも見せ場を作り、GKからのビルドアップを目指すザーゴ監督へのアピールにも成功した。新型コロナウイルスの影響で過密日程となった今季は、清水の20歳GK梅田透吾、仙台の18歳GK小畑裕馬ら、若い守護神の活躍が目立っている。

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今季のJ1は各クラブとも若手の積極起用が目立つ。既に横浜FCの主力に定着している18歳FW斉藤を筆頭に、20歳以下の日本選手17人が今季J1デビュー。第8節終了時点で昨季の22人に迫る勢いだ。8日の第9節でも鳥栖の16歳MF中野が04年に15歳で先発したFW森本(当時東京V)に次ぐJ1歴代2位の年少スタメン出場を果たした。

新型コロナウイルス禍による過密日程でメンバーを大幅に入れ替えながら戦わざるを得なくなっただけでなく、交代枠拡大も影響しているのは言うまでもない。経験が重視されるGKにおいても、昨季は広島の大迫だけだった20歳以下のJ1初出場が、今季は鹿島の沖、清水の梅田、仙台の小畑、湘南の谷と4人。J2への降格がなくなったこともあってか、今季開幕から下位に低迷するチームは来季以降を見据えた若手GKの大胆起用も増えている。【石川秀和】