テレビ朝日系サッカー番組「やべっちF.C.~日本サッカー応援宣言~」が27日の生放送(午後11時55分から)で実に18年半、通算875回の歴史に幕を閉じる。Jリーグと海外サッカーの魅力を発信し続け、ファン拡大に貢献するなど日本サッカー界に多大な功績を残した人気長寿番組。担当プロデューサー(P)、中野達朗氏(42)と山下純平氏(42)が思い出の「名物企画」を厳選した。MCのナインティナイン矢部浩之(48)のひと言とともに、最終回前に名物企画を振り返る。【取材・構成=浜本卓也】

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★宿題発表会★

メッシ、ネイマールら世界屈指の名選手から出題された高難度のリフティングに矢部が挑む企画。中野Pは「世界のスーパースターにやってもらうこと自体、かなりハードルが高いことだったが、当時の番組のブッキング力もすごかった。その宿題を次々に成功させる矢部さんのテクニックのすごさも、看板企画に成長させてくれた要因」と指摘した。

裏話がある。本番まで、番組収録後の深夜に矢部はスタッフとテレビ朝日社内で猛練習を重ねた。番組開始時からのコンセプトは「ボールを蹴ること」と「説得力を持たせること」。この企画で矢部自らが宿題を成功させ「矢部×リフティング=強いサッカー愛」の方程式を確立。選手たちからもリスペクトされるようになった。放送後には難易度の高いリフティングをまねする子どもも急増。中野Pは「サッカーをしている子供たちの反響は一番だったと思う」。

▽やべっちのつぶやき あの練習がなかったら本番の成功がないのよね。スタッフには、帰る時間が遅くなって悪いなと思ってた。練習してたら朝のニュースのアナウンサーさん来てたもんな(笑い)。子どもたちには「やべっち、テクニック見せて」とか言われるようになったよね。

◆やべっちF.C.~日本サッカー応援宣言~ 02年4月7日に放送スタート。名物コーナー「ハーイ! やべっち」の記念すべき1回目は元ポルトガル代表MFフィーゴと川淵三郎チェアマン(当時)だった。現在は矢部の他、元日本代表FW中山雅史と同DF中田浩二氏、テレビ朝日寺川俊平、久冨慶子、三谷紬のアナウンサー3人が出演中。