前回王者でシード校の神戸弘陵が初登場し、三田松聖に15得点の大勝発進を飾った。前半からMF徳弘匠(3年)の2ゴールなど7点を奪い、後半も8得点で圧倒した。昨年度から主力が半数近く残り、今回も優勝候補の本命になる。

谷純一監督(47)は「初戦は難しい試合になることが多いが、今日はボールを握り、チャンスをつくり、確実に得点ができた。いいスタートがきれた」と合格点を与えた。主将のDF木谷亮太(3年)は「昨年のチームは接戦を勝ち抜いたが、今年は圧倒して優勝したい」と意気込む。

前回は4大会ぶりの選手権切符をつかんで全国ベスト16に入った。今回は過去最高に並ぶ全国ベスト8が目標という。そのためにも厳しい日程を勝ち抜く、選手層をつくってきた。

日本協会はこのほど、第99回全国高校選手権大会の開催を正式決定。新型コロナウイルスの影響で、今夏の高校総体が史上初めて中止になっただけに「落ち込んだ時期もあったが、今は全国選手権を開催してもらい、感謝の気持ちで戦いたい」と木谷は言う。

神戸弘陵にとっては2大会連続11度目の全国選手権出場を目指し、その第1歩を踏み出した。兵庫県大会を制するには、あと4試合を勝たないといけない。

神戸弘陵は私立の名門で、主なOBは今季のJリーグでブレークする柏レイソルのMF江坂、セレッソ大阪DF田平らがいる。【横田和幸】