J1から数えて5部相当にあたるおこしやす京都(関西リーグ1部)の快進撃が終わった。1-3でヴェルスパ大分(JFL)に敗退。2回戦(6月16日)でJ1広島に5-1の大金星。その勢いに乗りたかったが、前半から主導権を握られ、後半に1点を返すのがやっと。奮闘むなしく3回戦で散った。

   ◇   ◇   ◇

七夕の夜に勝利の願いはかなわなかった。前半24分、先制ゴールを許した。その3分後にも連続失点。一時は0-3とリードを広げられた。後半17分におこしやす京都のFWイブラヒムが1点を返し、最後に意地を見せた。G大阪などで活躍したMF寺田紳一、清水や浦和などを渡り歩いたFW原一樹らが途中出場するも、勝利は遠かった。

滝原直彬監督(35)は「立ち上がりが良くなかったのが全て。90分間通して自分たちのプレーができなかった」と振り返った。

選手のほとんどが午前は練習、午後は仕事というハードな日々を送る。DF清水良平主将は、サッカースクールで幼稚園児、小学生らを教えながらチームを引っ張ってきた。

チームは2回戦でJ1広島から5ゴールを奪う大勝で、番狂わせを演じた。3回戦でカテゴリーが1つ上のJFLを相手に敗れはしたものの、滝原監督は「目に見えて個人の能力が上がっているし、攻撃力も良くなった」と収穫をつかんだ。確かな足跡を残し、おこしやす京都の天皇杯での挑戦は終わった。【三宅ひとみ】