元イングランド代表が札幌を最後にスパイクを脱ぐ可能性が出てきた。北海道コンサドーレ札幌は25日、FWジェイ(39)の今季限りでの契約満了による退団を発表した。札幌・宮の沢での練習に参加したジェイは今後について「引退するつもり。英国に帰って家族と相談して決める」と、現役引退の方向に傾いている胸中を明かした。

17年7月に加入したストライカーは15、16年の磐田時代と合わせてJ通算160試合69得点(J1・128試合49得点)をマーク。英プレミアリーグなどでのプレー経験があるベテランにとって、札幌で過ごした5シーズンはキャリア最長。「札幌が好き」と愛着あるクラブだった。14試合10得点の活躍でクラブ16年ぶりのJ1残留に貢献した1年目を振り返り「いろんな思い出があるが、一番楽しかった」と懐かしんだ。

自身が残した功績は数字だけではないと強調した。「みんなの記憶に残るのはゴールだと思うけど、若い選手にアドバイスして成長させることは5年間で出来た」と胸を張った。「今いる選手たちは強さがある。十分タイトルを取れる可能性がある。俺は英国に帰っても必ずコンサドーレの結果を調べてなるべく試合を見る。応援している」と期待した。

親族に不幸があったため、シーズン終了を待たずに28日に帰国する。27日ホーム柏戦(札幌ドーム)がラストゲームとなる。王手をかけているJ1通算50得点を達成して勝利すれば最高の花道となる。「もちろん試合でゴールを決めるモチベーションはいつも通りあるが、数字は気にしていない。チームが勝てば喜んでそのまま英国に帰る」と見据えていた。【保坂果那】