凱仙(がいせん)ゴールで石巻を沸かせた。仙台と甲府は19日、石巻総合運動公園で復興支援マッチを行い2-1で甲府が勝利した。仙台育英高出身でプロ2年目の甲府FW熊谷駿(19)が先発出場。1トップを務め先制弾を決めるなど、チームを勝利に導く活躍を見せた。
「宮城に帰ってきたぞ!熊谷が!」。ゴールを決めた熊谷はうれしそうに叫んだ。得点は前半37分のFK好機。190センチの長身を生かし誰より高く跳び上がると、豪快なヘディングシュートを仙台に見舞った。横っ跳びしたGK関の壁を破り、ボールはネットに突き刺さる。「生まれも育ちも宮城なので仙台との試合が楽しみだった。何が何でも点を取って爪痕を残してやろうと思ってました」。真っ黒に日焼けした顔から白い歯をのぞかせ、笑った。
仙台ジュニアユース、仙台育英高を経て甲府入りした“大物”だ。仙台MF茂木とは同級生で、MF佐々木匠は1つ下の後輩に当たる。前日18日のリーグ対戦では試合終盤に3分間、ユアスタのピッチに立ち「プロとして(仙台の)敵として立つと雰囲気も違う。出られて良かった」という。
甲府ではDF登録ながら今季から本格的にFW転向。すると母の日だった5月8日の横浜戦で初出場初得点をマークし、父の日だったこの日は凱仙ゴールを決めた。「次にセカンドステージで仙台と対戦する時にはスタメン入りして点を決めたい」。若きストライカーはさらに大きくなって、仙台に帰ってくると誓った。【成田光季】