鹿島柴崎V&移籍金を置き土産に今冬スペイン移籍も

前半、ボールをキープする鹿島MF柴崎(撮影・狩俣裕三)

<明治安田生命Jリーグチャンピオンシップ:浦和1-2鹿島>◇決勝第2戦◇3日◇埼玉

 鹿島MF柴崎岳(24)が今冬、欧州挑戦に踏み切る可能性が3日、浮上した。複数の関係者によると、海外志向の強い柴崎がスペインリーグへの移籍を希望。現在2部のエルチェ、ヘタフェが興味を示しているという。エルチェは14-15年シーズンまで1部に所属。現在は勝ち点22で2部の8位につけ、自動昇格圏の2位ジローナを勝ち点5差で追う。ヘタフェは今季2部に降格も、1年での復帰を目指して現在5位。ともに来季の昇格を狙える立場だ。スペイン2部は外国人枠が「2」しかないため、調整が検討されているという。

 これまでも年2回の移籍市場で海外挑戦を目指していたが、話が出ては消えてきた。欧州事情に詳しい代理人によると、14年末にセリエAパルマへの移籍が模索されたが、財政危機(翌年3月に破産)で破談。15年にはドイツ1部ハンブルガーSVから興味を示された。強化担当が6月のW杯2次予選シンガポール戦、8月の東アジア杯を極秘視察。当時、日本代表だった柴崎をチェックした。フランクフルトも、10月のナビスコ杯決勝にスタッフを派遣。だが、両者とも正式オファーに発展しなかった。

 迎えた16年。柴崎は関係者に「鹿島で優勝してから海外に行く」と言うようになった。鹿島との契約は現在、延長提示にサインして18年1月まで延びている。ただし、これは置きみやげに移籍金を残すため。クラブは慰留に全力を挙げる予定だが、近年はDF内田やFW大迫の移籍を容認した。オファーが届けば、親心で送り出される可能性はある。