中村俊輔「俊輔ダービー」古巣に敗れ悔しさあらわ

前半、ファウルした横浜MF斎藤(左)に声を上げる磐田MF中村(撮影・狩俣裕三)

<明治安田生命J1:横浜2-1磐田>◇第6節◇8日◇日産ス

 ジュビロ磐田MF中村俊輔(38)は、古巣との初対戦を勝利で飾ることはできなかった。名波監督が「俊輔ダービー」と表現した因縁の一戦。試合終了直後は表情を崩すことはなかったが、報道陣の前に立つと「チャンスもあったし、勝ちたかった」と悔しさをにじませた。

 前半10分。ピッチ中央でパスを受けると、横浜F・マリノスサポーターから容赦ないブーイングを浴びた。その後もボールを持つたびに“歓迎”は続いた。完全アウェーと化した、かつての本拠地で、チームのために左足を振り抜いた。1点を追う前半34分、左CKからDF大井の同点弾を演出。両手を広げて駆け寄る大井を笑顔で出迎えた。

 後半28分だった。中村俊から背番号「10」を引き継いだ横浜MF斎藤に、この日2アシスト目を決められ万事休す。チームに今季初の連勝をもたらすことはできなかった。斎藤との「10番対決」にも結果で敗れた。それでも、表情にはどこか充実感も漂っていた。

 「人として成長するとプレーも伸びる」と後輩の活躍を、どこかうれしそうに語った。「サッカーを純粋に楽しみたい」と選んだ新天地磐田で「負けたけど、1番アグレッシブにできた試合だった。少しずつだけどチームは成長している」と、充実した日々が続いている。

 最後は、顔を上げて日産スタジアムに別れを告げた。【前田和哉】