大宮、浦和撃破!陰の立役者は「かつぶしまん」金沢

大宮対浦和 前半、浦和MF興梠(右)をマークする大宮MF金沢(撮影・野上伸悟)

<明治安田生命J1:大宮1-0浦和>◇第9節◇30日◇NACK

 最下位の大宮アルディージャと首位浦和レッズのさいたまダービーは、大宮が競り勝ち、大宮が浦和から今季初勝利を挙げた。

 後半18分、今季柏から移籍したMF茨田陽水(25)が初ゴールを挙げると、終盤はFW江坂任(24)を下げてDF高山和真(20)を投入。センターバックを3人にし、浦和の強力な3人のFWをマンツーマンにする守備固めに入り、そのまま逃げ切った。8戦24発だった浦和を完封しての今季初勝利に、試合後、選手たちは7日に長男が誕生した高山を胴上げし、喜びを分かち合った。

 秘策が的中した。前日29日は今季初の完全非公開で約1時間の練習に臨んだ。ベテランMF金沢慎(33)が浦和FW興梠にマンツーマンでマーク。攻撃時は「4-4-2」だが、守備の際は、最終ラインに金沢も入り5バックで相手の攻撃をはね返した。金沢は、チームメートから、アニメ「アンパンマン」のかつお節をモチーフにしたキャラクター「かつぶしまん」に似ていると話題にされているが、まさにダシの効いた働きぶりで守備を統率。金沢は「短い時間での練習だったけど、監督が分かりやすく説明してくれて、自分としては迷いなくできた」と振り返った。金沢は大宮ユース1期生のベテラン。07年、12年と苦しい時期に浦和戦で善戦したのを機にチームが上昇気流にのった経験を挙げ「この状況を抜けられるようにいければ」と話した。