仙台大岩同点弾狙って決めた アウェー横浜9戦無敗

後半32分、ヘディングで同点ゴールを決める仙台DF大岩(撮影・野上伸悟)

<明治安田生命J1:横浜1-1仙台>◇第12節◇20日◇日産ス

 ベガルタ仙台は1-1で引き分け、J1でのアウェー横浜F・マリノス戦を通算5勝4分け1敗とし、03年から続く無敗記録を9試合に伸ばした。後半32分にDF大岩一貴(27)が同点弾を決めた。J1初出場した「思い出」の地・日産スタジアムでは、チームも無敗。リーグ3戦ぶりの勝ち点獲得で、順位を1つ上げて13位となった。

 最初から狙っていた。後半32分。MF三田啓貴(26)の左CKに、大岩は飛び出し、頭で合わせた。「前半からマークは外せていた。こう動けばフリーになれると思っていた」。鮮やかな同点ヘッドに、大岩をフリーにさせてしまった横浜DF陣は、悔しい表情を浮かべていた。

 三田のCKに「すごくいいボール入っている」と感謝。大宮戦(14日)でも三田の左CKに反応して、ゴールを狙った。今季初得点で「もっと決めていけば、チームももっと勝てる」と自信を深めた。渡辺晋監督(43)は「攻撃参加をもっと」と期待を込めた。

 守備では同監督から「横浜MF斎藤にふたをする」ことを任せられ、相手キーマンを封じた。同監督は「流れの中で斎藤が光り輝いた場面はおそらくほとんどなかった」と賛辞を送った。大岩は、同監督にセンターバック中央での起用も考えさせた「対人能力の高さ」を発揮し、「個人的には、ピンチは少なかった」とうなずいた。

 J1初出場した敵地では、チームも無敗でいいことづくし。「すごく思い出に残っているところでゴールを決められて、良かったです」。今季チーム唯一の公式戦全試合出場中。準々決勝進出決定の可能性がある、ルヴァン杯札幌戦(24日)出場も期待がかかる。「出るならまた勝利に貢献したい」と自信を見せた。【秋吉裕介】