瀬沼優司が山形史上最速17秒弾 チームは10位浮上

前半1分、先制ゴールを決めた山形MF瀬沼(9番)は加賀と歓喜の抱擁(撮影・下田雄一)

<明治安田生命J2:山形2-1金沢>◇第27節◇11日◇NDスタ

 J2モンテディオ山形はツエーゲン金沢を2-1で下し、勝ち点41に伸ばし10位に浮上した。前半1分にMF瀬沼優司(26)の2試合連続ゴールで先制すると、後半にMF佐藤優平(26)が今季初ゴールを決め、粘る相手を突き放した。山形県民応援デーのこの日、前WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者内山高志氏、モーニング娘。OGの矢口真里、保田圭ら豪華ゲストを招き、スタンドには今季最多の1万2743人が詰めかけ、選手を後押しした。

 瀬沼が、内山ばりの強烈な先制パンチで相手の戦意を喪失させた。右サイドのDF山田のクロスに体を反らせ側頭部で合わせると、ボールはゴールに吸い込まれた。開始17秒。前節のアウェー群馬戦で決勝ロスタイム弾を決めた男が、クラブ史上最速ゴールで青と黄色に染まったスタンドに歓喜の渦を巻き起こした。

 「こんなに早い時間帯に決めたことはなかった。角度が完璧でなかったが、何とか枠に飛ばせて先制点がとれて良かった」。試合後は、サポーター席にあいさつに行くと矢口真里をまねた「セクシービーム」のパフォーマンスで喜びを分かち合った。「たくさんのサポーターの方たちがきてくれたので絶対勝ちたかった。内容には納得していませんが結果が出てよかった」と興奮気味に話した。

 順位を2つ上げ、J1昇格プレーオフ圏の6位横浜FCとの勝ち点差はわずかに1。勝ち点44の3位徳島とも3差。木山隆之監督(45)は「混戦の中、勝ち続けていって順位を上げていきたい」。県民応援デーでもらったパワーで昇格ロードを突き進む。