札幌ルーキー藤村ボランチ挑戦 ヤットになれ!

リカバリー練習でパスを回すFW藤村(左)(撮影・西塚祐司)

 レンよ、ヤットになれ! 北海道コンサドーレ札幌のルーキーFW藤村怜(18)が、ボランチでの試合出場を目標に掲げた。チームは前日27日が浦和との練習試合だったため、28日は沖縄・金武町内で軽めの練習を行った。藤村は本来FWだが、今キャンプからボランチに挑戦中。ミハイロ・ペトロビッチ監督(60)からG大阪の元日本代表MF遠藤保仁(38)ばりの素質を買われている背番号40は「自分の持ち味を出し、監督のサッカーをうまく表現してアピールしたい」と気合たっぷりだ。

 札幌U-18までは前線でプレーも、新監督の“眼力”によるポジション別練習からボランチに振り分けられた。浦和との練習試合は90分間ボランチでプレー。「昔少しだけ経験があったので戸惑いはない。監督のやろうとしてることはハッキリしている」と慣れてもきた。指揮官は日本代表で長く活躍した遠藤を引き合いに、「お気づきの通り顔が似ている」と冗談を飛ばしつつも「知性のある選手で視野が広い。遠藤になれる要素はある。評価するのはまだ早いが積み重ねて成長して欲しい」と期待を寄せる。

 ボランチは新加入の駒井や小野、稲本ら元日本代表のベテラン勢もそろう激戦区。2種登録されていた昨年は、5月のルヴァン杯ではクラブ史上最年少でJ1デビューしたが、何もできなかった悔しさが今も残っている。「運動量や得点につながるプレーで負けたくない。誰よりも試合に出たい気持ちは強いです」。貪欲なルーキーが先輩に食らいつく。【西塚祐司】