札幌ペトロビッチ監督、開幕までの「ミシャ語録」

ミハイロ・ペトロビッチ監督(2018年1月12日撮影)

 北海道コンサドーレ札幌のミハイロ・ペトロビッチ監督(60)体制でのシーズンが幕を開けた。広島、浦和を率いて結果を残してきた名将のサッカーへの思い、考え方、ウイットに富んだ冗談や、時に見せるおちゃめな一面など、就任から開幕戦までのコメントの数々を「ミシャ語録」として紹介します。

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 ▼「試合の日はスペクタクルな日でなければならない。私もスーツでビシッと決めて、5日間のハードなトレーニングで準備してきた選手のプレーを楽しみたい」(1月12日、札幌市内での就任会見で。スタジアムに足を運ぶサポーターにとって特別な2時間にしたいと、自身の仕事の流儀を語った)

 ▼「質問は『最初の練習試合はどうでしたか?』ですか」(1月19日、沖縄キャンプ5日目。札幌での初采配、長崎との練習試合後、報道陣からの質問の前に。Jリーグでは13年目、報道陣への対応も慣れたもの)

 ▼「今日は難しい質問がなかったので」(1月26日、取材対応を終えると、報道陣に感謝の? あめ玉を配った)

 ▼「地方のクラブも大きいクラブも関係ない。縮こまってはならない」(1月28日、前日の浦和との練習試合を振り返って。古巣が醸し出す強豪のオーラを札幌の選手も出して欲しいと期待)

 ▼「1日に吸うたばこの本数は多くないですよ。40本くらいかな」(1月29日、練習後の一服を終えて。欧州製より日本製の方がせき込む回数が少ないとも説明)

 ▼「マラドーナがキャリアを終えたのは技術の衰えではない。走ることができなくなったからだ」(1月30日、J3琉球戦後。試合における運動量の重要性について名選手を挙げて説く)

 ▼「キャンプで良い準備ができなかったという監督はシーズン始まる前にクビになってるよ」(1月31日、沖縄キャンプの総括。現時点のチーム完成度を聞かれユーモアを込めて返答)

 ▼「私は少し『もしかしてこういうことなんじゃないか?』と、後でみなさんが考えるような話し方をする。サッカーも後になって考えると『あの時こうだったから崩れたのかな』とわかると、おもしろい」(2月10日、米ハワイで。今季の主将について聞かれ「私は主将を選ぶより、たくさん仕事がある」と宮沢の続投を示唆しながら)

 ▼「ホテルで焼酎が待っている。乾杯させてください。明日は長い旅になる。寝ないのがいいでしょう」(同2月10日、パシフィックリム杯優勝決定後の囲み取材最後に。好きな銘柄は「黒霧島」。翌日の苦手な飛行機移動を乗り切るためにも、勝利の余韻に浸りながら少し多めにあおったかも)

 ▼「ピッチはチェスのマス目だ。良いチェスプレーヤーは5手先、6手先を読む」(2月14日、熊本キャンプ2日目。練習後に選手を集めて。攻撃のイメージを頭に入れようと力説)

 ▼「シーズンはマラソンみたいなもの。34節でポイントを重ねていく長いレースだ」(2月16日、練習後。開幕に向けて。最後は強い気持ちを持つチームが勝つとも)

 ▼「とにかくいいプレーをして欲しい。それ以外、何か聞きたいことはありますか。勝ち点3取りたいとか、そういう話をした方がいいですか」(2月23日、開幕戦前日。意気込みを聞かれて。もちろん目指すのは勝利だが、試合内容へのこだわりも感じさせた)

 ▼「サッカーというのはいくら内容が良くても、相手を押し込んでチャンスを作っても、得点を奪えなくてはならない」(2月24日、広島との開幕戦後。シュート数で上回り、攻める姿勢を貫いたが無得点での敗戦に)