湘南水谷社長「事実」ライザップ傘下入り動き認める

湘南対名古屋 湘南の先発メンバー。前列左から湘南DF山根、湘南MF秋野、湘南FW松田、湘南FW高山、湘南MF石川、後列左から湘南DFアンドレ・バイア、湘南DF大野、湘南FWイ・ジョンヒョプ、湘南MF菊池、湘南MF杉岡、湘南GK秋元(撮影・狩俣裕三)

 J1湘南ベルマーレの水谷尚人社長(51)が4日、フィットネスクラブを運営するRIZAP(ライザップ)グループが、筆頭株主の三栄建築設計と共同出資会社の設立に向けて協議をしていることについて「話はしているのは事実」と認めた。ライザップと三栄建築設計は持ち株会社を作る最終協議を続けており、両社は6日にそれぞれ役員会を開き、承認を受けた上で、ライザップが都内で予定する会見でこの件を発表する見込みだ。

 湘南は4月中に定時株主総会を行い、約360人の株主に対して、今回の件を説明し、承認が得られればJリーグに報告し、理事会の承認を受ける流れとなりそうだ。水谷社長は「(湘南)株主を大切にしたい。簡単にスケジュールは切れないが、早い方がいい。でも(関係が)壊れないというのが大事」と、急ぎつつも慎重に進めたい意向を語った。

 湘南の真壁潔会長(56)は、ライザップの件に関して詳細を語れないとした上で「2年くらい前から、親会社を探さないといかんだろうと動いていたのは事実」と語った。その上で「選手の年俸を平均に近づけてあげたいのが1つと、一番困っているのが育成組織。ジュニアユース(15歳以下)が拡大し、3チームで(選手が)100人くらいいる。費用がかかり、5000~6000万円の赤字になる。強化も育成も両方、やめられないし捨てられない。何らか考えないといけない」と説明した。

 そして、ベルマーレ平塚時代の99年に親会社のフジタが経営不振で運営から撤退後、市民クラブとして踏ん張ってきたことを振り返りつつ「来た道を戻るのか、さらに上へ上がるのか…それが経営判断。どういうカードを切れるか、ということ。この先、どうなるのか」と今後の推移を見守る姿勢を示した。【村上幸将】