仙台が過去最高広告収入 経営規模30億円乗せたい

取締役会の冒頭であいさつする仙台西川社長(撮影・下田雄一)

 ベガルタ仙台を運営する株式会社ベガルタ仙台は5日、仙台市内で取締役会を開催して事業報告を行い、新たな取締役4人の選任と17年度決算が承認された。この中で、広告協賛収入が前期比2億7500万円増の12億3500万円となり、過去最高となった。経常利益は前期比1億4100万円増となる2200万円の黒字となったが、トップチーム経費は12億3000万円と900万円減となった。

 Jリーグが公表している16年度のクラブ人件費はJ1最下位レベルながら、チームは現在、開幕から公式戦8戦負けなしと好調をキープする。ただ、まだ開幕序盤だけに、ライバルも巻き返しの機会をうかがう。今日6日にも営業収益16億3000万円の湘南が、フィットネスクラブ運営のRIZAP(ライザップ)グループの経営参加を発表する見込みで、体質強化でチーム力強化につなげようと必死だ。

 西川善久社長(69)は「J1の各クラブとも急速に経営規模を拡大している。我々としては昨年度に大幅に増やし、初めて27億円台に乗せたが、J1の上位に食い込むためにはまだまだ弱い」とした上で、「選手関連経費を15億円前後に持って行くためにも、歯を食いしばって経営規模を30億円に乗せたいと思っています」と好調に甘んじることなく、危機感を募らせていた。【下田雄一】