仙台常田がリーグ戦初先発へ「覚悟持って戦いたい」

ヘディングでボールクリアする仙台DF常田(撮影・下田雄一)

 ベガルタ仙台のDF常田克人(20)が今日14日、ホーム川崎フロンターレ戦でリーグ戦初先発することが濃厚となった。

 チームは13日、仙台市泉サッカー場でセットプレーの確認を中心に最終調整。常田は3バックのセンターに入り、最終ラインで素早く相手に体を寄せるなど好調をアピールした。入団3年目、成長著しい187センチの大型ディフェンダー。両サイドのDF平岡康裕(31)とDF金正也(29)のサポートを受けながら、昨季のリーグ王者相手にクリーンシート(無失点)での勝利を目指す。

 前節アウェー名古屋戦で、不動のセンターDF大岩一貴(28)がレッドカードを受けて出場停止。しかもホームで迎え撃つのは、昨季のJ1王者で攻撃陣にFW小林、FW大久保ら多くのタレントを抱える川崎F。大抜てきの代役準備を整えたのが、まだリーグ戦出場がない常田だ。

 常田 チャレンジャーの気持ちで、チーム一丸となって挑みたい。総力戦だし、フレッシュな選手がどれだけやれるかに懸かっている。ユアスタの雰囲気とサポーターの力を借りて、覚悟を持って戦いたい。

 ゲーム勘は磨かれている。今季は既に、ルヴァン杯3試合に先発出場し、計1失点と結果を残す。3月14日のアウェー横浜戦では前半にDF板倉滉(21)が一発レッドで退場となり、数的不利な状況下で17本のシュートを浴びるも、高さを生かしてボールをはじき続け、無失点で切り抜けて自信をつけた。

 常田 0で抑えれば誰かが決めてくれる。いろいろな局面で対応できるようになってきた。空中戦は平(平岡)さんのヘディングを映像で見て手本にしている。相手によって競り方を変えているし、相手の特徴を早くつかんで対応できるようにしたい。

 リーグ戦初陣の常田にとって、その平岡が右サイドに構えているのも頼もしい。J1で空中戦最高勝率を誇り、今季通算250試合出場を達成したベテランがサポートに回る。平岡は「身体能力も高さもある。臆することなくできれば問題ない。両脇に僕とジョンヤ(金)がいるので、必要なところはフォローしていく。(大岩)一貴を脅かすぐらいのパフォーマンスを発揮してもらいたい」とエール。金も「緊張するだろうしミスもあるが、ナーバスにならずにできれば大丈夫。ルヴァンで一緒にやっているので、連係面は問題ない」と期待した。

 川崎Fには昨季リーグ戦で、計5失点を喫し2戦2敗。気負いのない最終ラインが、王者を無得点に封じて、成長した姿を見せつける。【下田雄一】