横浜FW伊藤翔「壊滅的は防げた」2発でチーム救う

東京対横浜 後半、同点ゴールを決め雄たけびを上げる横浜FW伊藤(撮影・林敏行)

 横浜F・マリノスFW伊藤翔(29)が、FC東京に開始13秒弾などで2点を先取された苦しい中、後半22、39分に2発決めて、チームを敗戦の危機から救った。

 伊藤は後半22分、途中出場のMF吉尾海夏のパスを右足で豪快に決めると、同39分にはFW仲川輝人の右クロスに反応し、ファーサイドに走り込むと、左足で押し込み同点とした。「今日、あの形でそのまま2-0で負けになったら、チームは壊滅的な雰囲気になった。そこは防げたかな、というのは良かったと思う。欲を言えば、こういうふうになるようなゲームではなかったので勝ちたかった」と振り返った。

 アンジェ・ポステコグルー監督(52)は、試合後の会見で「あまり、いい試合ではない。非常に残念な、受け入れられないような前半の内容だった」と失望をあらわにした。伊藤はハーフタイムでの監督の指示について聞かれると「(前半がダメなのは)もちろん選手は分かっているし、確かに監督も言わなきゃダメだし、言いたくなるのも分かる。特に後ろの方の選手たちは(ハーフタイムに監督から)結構、言われているなと思って見ていましたけど。でもミスのせいで負けたというのは簡単ですけど、傷跡を少なくしてあげるのが上の選手の仕事」と後輩のサポートの必要性も口にした。

 21日には、中2日で湘南ベルマーレとのJ1リーグ戦(ホーム)が控える過密日程だ。伊藤は「もちろん、どの試合でもゴールを取れるのはいいことですし、チームが苦しい時に取ることが出来て良かった。リーグ戦まで、あと2日。(起用は)監督の判断に任せます」と静かに闘志を燃やした。【村上幸将】