札幌兵藤、聖地・札幌厚別で古巣横浜から初勝利奪う

ボールを蹴る札幌MF兵藤(撮影・保坂果那)

 J1ではクラブ最長6戦負けなし中の北海道コンサドーレ札幌は明日25日、ホームで横浜F・マリノスを迎え撃つ。23日、札幌・宮の沢での練習後、MF兵藤慎剛(32)は古巣からの初勝利について言及した。過去12戦未勝利の相手は自身が16年まで9シーズン在籍したクラブ。「めちゃくちゃいいサッカーをする。個々の能力があって1つのきっかけで(順位が)浮上するチーム」と認めた上で「ホームなのでしっかり勝ち点3が欲しい」と言った。

 今季先発は2試合だが、5試合で途中出場し、勝ち点獲得に貢献してきた。引き分けだった前節浦和戦では後半途中からMF三好に代わって投入され、今季初めて右シャドーでプレー。その後、MF宮沢をアンカーに据えた3ボランチに入った。練習でもあまり確かめたことのない布陣だったが「臨機応変に対応できるのが自分の強み。交代で出る選手は、やれと言われた役割をするのがすごく大事」とベテランらしく受け止めている。

 器用さから、試合の流れを変えるキープレーヤーとして、ミハイロ・ペトロビッチ監督(60)からの信頼も厚い。2点差を追い上げ引き分けに持ち込んだ第2節C大阪戦で、後半途中から出場した兵藤について指揮官は「スタート(先発)がベストとは限らない。あの試合でのベストプレーヤーは兵藤選手だった。勢いづけた」と後日、振り返っている。

 今季初の札幌厚別での試合となる。「聖地といわれているし、自分たちに少し分がある。マリノスは成長させてくれたチーム。出たらいいプレーをしないと」。古巣への恩返しの思いも込めて、初勝利を奪いに行く。【保坂果那】