大分、福岡とのダービーはホーム鬼門/J2見どころ

町田対山口 後半26分、PKを決めて両手を突き上げる山口MF小野瀬康介(中央)(4月22日撮影・村上幸将)

 日本代表がワールドカップ・ロシア大会初戦でコロンビアに勝ち、アジア勢として本大会で南米勢に初勝利という新たな歴史を作り、サッカーへの熱は一気に高まっている。

 その中、国内で開催が続くJ2も熱い。前節はアビスパ福岡が、J1リーグ戦で戦った直近の4試合で連敗中のアルビレックス新潟にホームで敗れ、首位から陥落し4位に転落した。一方、レノファ山口FCは17年に1分け1敗、アウェーでも1分け1敗と苦手だった徳島ヴォルティスに勝って首位に浮上。3位の大分トリニータは5位・松本山雅FCをアウェーで破り2位、町田ゼルビアは、アウェーでFC岐阜に勝ち3位にそれぞれ浮上した。

 今節最大の注目カードは、2位大分と4位福岡の“九州ダービー”だ。通算成績は大分が8勝6分け2敗で15年8月以降、1勝2分けと負けていないが、ホームでは14年9月20日に3-0で勝って以降、1分け1敗と勝てていない。首位山口を追走する両チームだけに、負けられないところだが、福岡とのホーム戦では勝てないという“ジンクス”を大分は払拭(ふっしょく)出来るか?

 山口は、アウェーで8位のFC岐阜と対戦する。1分け2敗とここ3戦、勝てていない一方、アウェーでは1勝1分けと分はいい。中央からの浮き球パスを右足ダイレクトで合わせ、芸術的な逆転弾を決めるなど徳島戦で2ゴール決め、8得点でJ2得点ランク3位に躍り出たFW小野瀬康介の連発なるか? また前節の町田戦で連続試合ゴールが6で止まった、岐阜FW古橋亨梧が再びゴール街道を突き進むかにも注目だ。

 町田はホームで14位のアルビレックス新潟と対戦する。両チームは過去、リーグ戦での対戦はない。公式戦で唯一の対戦は、町田がJFLで戦っていた2010年(平22)10月9日の天皇杯3回戦で、その時はホームの新潟が2-1で勝った。その試合に出場した両軍の選手で、現在も同じクラブでプレーを続けるのは、町田DF深津康太くらいだろう。リーグ戦に6戦連続で先発し、勝てば首位浮上の可能性もある位置に町田を引っ張る、深津の気迫あふれるプレーにも期待したい。