サッカー日本代表と20年東京オリンピック(U-21)代表を兼任する森保一監督(49)が28日、就任後初の公式業務として福島・Jヴィレッジ(楢葉町、広野町)の再始動記念式典に出席した。福島第1原発事故の復興収束拠点となった聖地が、この日から一部の営業を再開した。
あの日から、午後2時46分で止まっていたJヴィレッジ・スタジアムの時計が動いた。地元中学生による記念試合。同時刻に設定されたキックオフに合わせ、再び針が進んだ。11年3月11日から2696日。日本サッカー協会の田嶋会長が「視察に来るたびに、あの時間で止まっていたので。感慨深い」と喜べば、福島県の内堀知事も「感無量。復興のシンボルにしていきたい」と再始動を告げた。
単なる復旧ではなく進化して、よみがえった。張り替えた芝の質は上がり、5000人収容のスタジアムなど天然芝と人工芝を計9面(3面は来年4月の全面開業)。新設する全天候型練習場が、来年4月から今年9月8日に前倒しでオープンすることも決まった。宿泊棟も新設され、新たな大会も開催される予定だ。
97年、日本初のナショナルトレーニングセンターとして開業した時に「Jヴィレッジ」と命名した元イングランド代表のボビー・チャールトン氏も、再生した写真を見て「以前より素晴らしい」と感激の祝辞を寄せた。自国開催の19年ラグビー・ワールドカップに向けて、アルゼンチン代表が福島県をキャンプ地にすることも内定。この日、Jヴィレッジが候補地であることも明かされた。また、かつての日常が戻ってくる。記念式典に臨席された高円宮妃久子さまは「Jヴィレッジには『よくやった』と声をかけてあげたい」と、ねぎらった。