柏が降格圏脱出 伊東2発で広島下す/広-柏29節

<明治安田生命J1:広島0-3柏>◇第29節◇6日◇Eスタ

柏レイソルが日本代表MF伊東純也(25)が2得点をあげるなど前半に3点を先行する猛攻で2位サンフレッチェ広島を下し、暫定ながら降格圏の17位から脱出した。

試合は日本列島に接近した台風25号の影響で強風が吹き荒れる中、始まった。クロスボールやロングボールなどでは空中でボールが大きく揺れるなど選手らはその軌道に戸惑いながらのプレーとなり、前半は風上から攻める柏が序盤から主導権を握った。

まずは前半23分、左CKを広島のGK林卓人(36)がパンチングではじくと、そのボールにペナルティーエリア外で待っていた伊東が倒れ込みながらのスライディングボレーで右足を合わせ、左サイドネットに突き刺して先制点を挙げた。

続く27分にはまたも相手DFのクリアボールをゴール前で拾うと、ワントラップから右足ボレーで振り抜き、ネットを揺らした。

強い追い風にも押される柏は攻撃の手を緩めず、35分にはFWクリスティアーノ(31)のスルーパスを受けたFWオルンガ(24)が相手DFを振り切って左足で冷静にゴールを撃ち抜き、リードを3点に広げた。

後半に入ると、風上に立った広島が攻める場面が増え始め、セットプレーなどからFWパトリック(30)らを中心に柏ゴールに迫る。8分には前半36分にFW工藤壮人(28)との途中交代で入っていたFWティーラシン(30)の落としを受けたMF柴崎晃誠(34)が左足で狙うも、これは惜しくも左サイドネットに外れた。22分にはMF柏好文(31)の右サイドからのクロスボールにパトリックが頭で合わせるもこれはGK桐畑和繁(31)がはじく。パトリックはこのこぼれ球にも突っ込んだが、DF小池龍太(23)が体を張ってブロックして得点を許さない。

終了間際の89分にはまたもペナルティーエリア内でボールを持ったパトリックが小池を振り切って右足で強烈なシュートを放つも、右ポストを直撃。ホームのサポーターの前でいいところを見せようと後半は攻め続けた広島だったが結局ゴールを奪うことはできず。前半のリードを守りきった柏が5試合ぶりの勝利をつかみ、残留争いの中で貴重な勝ち点3を積み上げた。痛い黒星を喫した広島は5試合勝利なしとなった。