イタリアの守備哲学「ゴールに鍵」/カテナチオとは

矢板中央対立正大淞南 堅い守備でゴールを守る矢板中央・白井(左から2人目)、内田(同4人目)(撮影・垰建太)

<全国高校サッカー選手権:矢板中央1-0立正大淞南>◇3回戦◇3日◇等々力

矢板中央(栃木)は、今大会2戦10ゴールの立正大淞南(島根)を1-0で下し、2年連続8強入りを決めた。開始2分に先制すると、鉄壁の守備を誇るイタリア代表の代名詞「カテナチオ」ならぬ“イタ(板)ナチオ”で完封に仕留めた。

◆カテナチオ イタリア語で「扉の差し金」。しばしば「ゴールにカギをかける」と意訳される。イタリアの古典的な守備戦術で、スイーパーを1人余らせ、残る選手がゴール前で相手選手を1対1でマークすること。守備に人数をかけるために失点のリスクは少ないが、攻撃は犠牲になる。80年代以降は攻撃へ素早く移行できるゾーンでの守備が主流となり、点をやらないイタリアのサッカー哲学を指す言葉となった。