広島新助っ人サロモンソンが初ゴール 勝ち点1獲得

広島対清水 後半、同点ゴールを決めた広島MFエミル・サルモンソンはサポーターの声援に指を突き出して応える

<明治安田生命J1:広島1-1清水>◇第1節◇23日◇Eスタ

主力に負傷者続出のサンフレッチェ広島が、新助っ人に救われた。ホームで迎えた清水エスパルスとの開幕戦。前半30分に先制されたが後半12分、新加入のDFエミル・サロモンソン(29)がダイレクトボレーを決めて追いつき、勝ち点1を手にした。

日本代表MF青山敏弘(33)、不動の守護神だったGK林卓人(36)ら昨季2位の立役者を欠き、さらにACL(アジア・チャンピオンズリーグ)プレーオフから中3日。逆風の中で迎えた開幕戦を広島は耐え抜いた。「前半はボールを保持するだけで満足する、最もやってはいけない状況になった」と城福浩監督(57)。その流れで先制もされた。厳しい状況からサロモンソンが勝ち点1をもたらした。

「ゴールはすごくうれしいが、勝てなかったのが悔しい。ボレーは練習しているからね。自分はスピードがあるし、攻撃でもアピールしていきたい」

右サイドバックでの加入も、攻撃でのレベルの高さを見せつけた。積極的にゴール前に入り、3本のシュートを放った。指揮官も「動いているボールに対するキックのポテンシャルがとても高い」と評価。その持ち味を発揮した。

試合後、同じスウェーデン人の清水ヤン・ヨンソン監督(58)から「勝ち点3を持ち帰る予定だったが、スウェーデンの選手に狂わされた。アンフレンドリー。ああいうゴールは他の試合にとっておけばいいのに」とジョークでいじられた。サロモンソンは「ソーリー、ソーリー。試合では敵だからね。終わったら仲良くやります」。

戦力がそろわない中、ACLも戦う過密日程。厳しい状況に直面する広島に、サロモンソンがひと筋の光を灯した。【実藤健一】