コバルトーレ女川JFL復活へ3・11は再挑戦の日

いわきFCとの東北社会人リーグ1部開幕戦を東日本大震災復興支援マッチとして行うことを発表したコバルトーレ女川阿部監督(左)と近江社長(撮影・野上伸悟)

サッカーの東北社会人リーグ1部コバルトーレ女川は11日、女川町で会見を行い、4月14日の開幕戦(女川町総合運動公園第2多目的運動場)でいわきFCと対戦し、東日本大震災復興支援マッチとすることを発表した。

奇跡のJFL初昇格と言われた昨季は、3月11日の開幕戦で王者Honda FCに1-2と善戦。第1ステージ4勝で16チーム中13位と健闘した。しかしその後は慣れない長距離移動や仕事との両立などで体調維持に苦しみ、第2ステージは未勝利。年間でも最下位となり1年で降格となった。復活、再生、復興を意味する「2020リバイバルプラン」を掲げる今季、開幕戦は大きな意味を持つ。近江弘一社長(60)は「もう1度はい上がる力をみんなで作りあげていこうと。その中で、くしくも被災した町のチームが開幕戦を戦う。あえて3月11日に発表することで、再挑戦する日として刻みたかった」と震災から8年たった日に気持ちを新たにした。

JFL昇格を成しとげ、昨季はGMに就いていた阿部裕二監督(47)が復帰する。「1年での復帰が理想ですが簡単ではない。勝つことを前提に、人とボールが連動するワクワクするサッカーでみなさんに元気を与えられたらと思う」と魅せるサッカーで、夢のJリーグ参入への再スタートを切る。【野上伸悟】