札幌2年ぶりPO進出 22人総力戦で1次L突破

前半39分、先制のゴールを放つ札幌MFルーカス(撮影・保坂果那)

<YBCルヴァン杯:湘南2-2札幌>◇1次リーグ◇22日◇BMWス

北海道コンサドーレ札幌が湘南ベルマーレと2-2で引き分け、2年ぶりのプレーオフ進出を決めた。負ければ1次リーグ敗退の可能性もあった一戦で、前半39分にMFルーカス(25)が、ドリブルで持ち込み先制ゴール。後半3分には特別指定選手のMF金子拓郎(21=日大)が2点目。その後は湘南の猛攻を2点で食い止めた。今季ルヴァン杯には登録選手27人のうち22人が出場。総力戦で1次リーグを突破した。6月19日、D組2位磐田とアウェーでプレーオフ第1戦を行う。

札幌がプレーオフ進出の切符をつかんだ。引き分け以上で自力突破がかかる一戦。試合前にミハイロ・ペトロビッチ監督(61)が「自分たちの結果でもって、突破を決められるゲーム」。そう言って臨んだ試合は助っ人と21歳の若手の2発で決めた。前節はホームで横浜に0-4と大敗していたが、今回はアウェーで攻撃的な姿勢を示した。

主導権を握った。前半39分。中央でボールを受けたMFルーカスがドリブルで突破した。緩急をつけたドリブルでペナルティエリア内に進入すると、最後は左足でゴール右隅に流し込んだ。後半3分にはMF金子が左足で札幌初ゴールとなる貴重な2点目。後半26分に1点を返され、ロスタイムには同点に追い付かれたが、必死に体を張り逆転だけは許さなかった。

総力で1次リーグを乗り切った。開幕後、FWジェイらが負傷で戦線離脱した。苦しい時期にはMF宮沢主将らリーグ戦メンバーがピッチに立ち、けん引した。ルヴァン杯は昨年、登録選手31人のうち出場は20人だったが、今年は同27人のうち22人。4月10日のホーム湘南戦からリーグ戦と並行して唯一、この試合まですべて出たDF福森は「いつも通り自分の仕事をやるだけ」と役割を果たした。

札幌のリーグ戦前節は18日で中3日、一方で湘南は中4日だった。過密日程にも指揮官が「(相手と)少し試合の間隔が違う。チームとしては考慮していかなければいけない」という難しい試合を制した。リーグ戦では最近2試合は無得点で1分け1敗。主力組のルーカスの札幌移籍後初ゴールは、今後のリーグ戦にもつながる一発となった。