札幌鈴木武蔵「点取って代表」リーグ4戦ぶり弾狙う

ボールを追う札幌FW鈴木(左)(撮影・保坂果那)

弾みをつける1発を! 北海道コンサドーレ札幌は6月1日、札幌ドームでサンフレッチェ広島を迎え撃つ。今月5日からの国際親善試合に臨む日本代表に選出されているFW鈴木武蔵(25)が、チームを4試合ぶり勝利に導くゴールを狙う。チームは現在、リーグ戦3戦連続無得点と決定力不足にあえぐ。鈴木がチームに待望の得点をもたらし、勢いに乗って代表戦に臨む。

チームが3試合も遠のく得点を決めるのは、鈴木しかいない。31日、札幌・宮の沢での前日練習で広島戦に向けて最終調整した。全体練習後はシュート練習を行い、感触とイメージを確認した。広島戦の翌日2日からチームを離れ、日本代表合宿に参加する。「点を取って代表に行きたいです」。自信を持って気持ち良く乗り込みたい。そんな思いがあらわれていた。

4日ヴィッセル神戸戦での2点目、鈴木のゴールを最後にチームの無得点が続いている。ただ、スコアレスドローだった前節ガンバ大阪戦を含め、どの試合もチャンスは何度もあった。だからこそ「いいゲームができただけに勝てなかったのは、悔しかった」。ミハイロ・ペトロビッチ監督(61)からは「ゴールだけが足りないけど、局面ではいいシーンは作れているから、明日の試合でもそれを出せればいい」と、現状の力を発揮することを求められた。

キリンチャレンジ杯では5日トリニダード・トバゴ戦(豊田ス)、9日エルサルバドル戦(ひとめS)に臨む。2度目の招集で求めるのは代表初ゴールだ。ただ、「チームあっての自分」と話すだけに、勝ち点が並ぶ広島との目の前の試合に集中する。今季加入後、自身が得点したリーグ戦3試合、ルヴァン杯2試合は全勝。鈴木がゴールすれば勝利する流れが出来上がっている。引き分けでは満足しない。

今節は1トップで先発し、FWジェイ(37)が途中で投入されればシャドー(1・5列目)でのプレーが予想される。前線での好連係で、攻撃陣としての仕事が求められる。「しっかり勝ちきりたい。勝ち点3を落とさない試合をしたい」。代表戦を前に、札幌での覚悟をにじませた。【保坂果那】