<高校総体サッカー静岡県大会:藤枝順心2-0東海大静岡翔洋>◇2日◇女子決勝◇袋井・エコパスタジアム
藤枝順心が2-0で東海大静岡翔洋に快勝し、8連覇を飾った。後半9分にカウンターからMF野嶋彩未(あやみ、3年)が先制点を挙げると、同16分にCKからDF長江伊吹(3年)がヘディングで追加点。守備もシュートを1本も打たせない「完全試合」で女王の座を死守した。同校は東海大会(22日開幕、藤枝)に出場し、上位2校に与えられる全国切符を目指す。
藤枝順心がスコア以上の差を見せつけた。前半は引いて守る相手を崩せず、無得点。それも想定内だった。多々良和之監督(54)は「1点取れれば勝てると思っていました」。試合を掌握した前半で相手を消耗させ、後半に勝負をかけた。
均衡を破ったのは意表を突くプレーだった。同9分、自陣からGK伊藤三紗(みすず=3年)がロングフィード。抜け出したFW金子麻優(3年)が放ったシュートは相手GKにセーブされるも、こぼれ球をMF野嶋が左足で押し込んだ。先制点の起点はGKからのロングパス1本。今大会初得点の野嶋は「狙っていました」とほほ笑んだ。
同16分には、左CKからDF長江がヘディングで合わせて追加点。奪った2得点は進化を続けるチームを象徴するプレーだった。同校の代名詞はパスサッカー。だが、ここ数年は相手に研究され、攻めあぐねたまま敗れる試合も少なくなかった。今大会の予選リーグ3試合もわずか2得点。得点力不足を補うための鍵は、カウンターとセットプレーの強化だった。
長江は「先制の場面は練習していた形でした」。近年は伝統のパスサッカーに加え、シンプルに背後を突く練習も積極的に取り入れた。セットプレーも数種類のパターンを用意。理想を追求しつつ、勝ちきるための現実的な戦術にも磨きをかけてきた。
地元藤枝開催となった昨年の全国総体は準決勝で敗退。野嶋は「しっかり東海で勝って全国を決めたいです」と表情を引き締めた。16年以来3年ぶりの全国制覇を目指し、まずは東海大会突破に照準を合わせていく。【神谷亮磨】