神戸新監督ドイツ人も「バルサ化の方針変わらない」

クラブハウスを訪れた神戸のフィンク新監督は笑顔でポーズ(撮影・実藤健一)

ヴィッセル神戸が8日、シーズン2度目の監督交代に踏み切った。同日付で吉田孝行監督(42)の退任と新監督にドイツ人のトルステン・フィンク氏(51)の就任を発表した。15日のFC東京戦(味スタ)からの指揮を目指し、諸手続きを進めている。

この日は神戸市内のクラブハウスを訪れ、選手らにあいさつ。獲得に動いた三浦淳寛スポーツダイレクター(SD、44)とも取材対応はなく、クラブ関係者は「後日にまとめて話す場を設ける」。就労環境が整い次第、あらめて会見を行う。

現役時代は守備的MFとしてバイエルン・ミュンヘンでは00年度シーズンの欧州CL優勝に貢献した。監督としてスイスのバーゼル、ドイツのハンブルガーSVなどで指揮。18-19年シーズンはスイスのグラスホッパーを率い、今回は日本での挑戦を決めた。

「バルセロナ化」の推進者として招請したスペイン人のフアンマヌエル・リージョ監督でスタートした今季だが、逆転負けした4月14日のサンフレッチェ広島戦後に辞任。吉田監督が再登板も、公式戦9連敗などチーム状況は改善されなかった。次期監督にアーセナル前監督のアーセン・ベンゲル氏(69)も候補に挙がったが、フィンク氏に方向転換となった。

ドイツ人の指揮官に代わっても「バルサ化のクラブの基本方針は変わらない」とクラブ関係者は話すが、未知数は否めない。ヘッドコーチを含め、新任コーチも3人入れた。シーズン途中の思い切った刷新は吉と出るのか。神戸はまた新たな船出を迎える。