浦和が逆転で初戦落とす、8強へ暗雲 ACL決勝T

浦和対蔚山 前半、蔚山(後方)に同点ゴールを許し悔しそうな表情の浦和FW杉本(右)(撮影・足立雅史)

<ACL:浦和レッズ1-2蔚山現代◇決勝トーナメント1回戦◇第1戦◇19日◇埼玉

8強へ暗雲-。2大会ぶり3度目の優勝を目指す浦和レッズ(1次リーグG組2位)が、蔚山現代(同H組1位)とのホーム戦で1-2の逆転負けを喫した。ACL初采配となった「組長」こと大槻毅監督(46)にとっては、就任後9試合目で初の黒星となった(5勝3分け1敗)。

ベスト8進出へ、ラウンド16初戦に送り込まれたのは、今季加入のFW杉本健勇(26)だった。3人のFWの真ん中で起用され、公式戦では16試合ぶりとなる先発出場を果たした元日本代表は、前半7分にFW武藤のシュートをお膳立てしたり、28分にDF森脇の右クロスに頭で合わせようとするなど積極的な姿勢で攻めた。

徐々に周囲との感覚も取り戻してきた37分に、結果が出る。中盤の右寄りを持ち上がったMF青木が右足でクロス。187センチの杉本が頭で合わせ、ゴール左隅に流し込んで均衡を破った。公式戦のゴールも16試合ぶり。セレッソ大阪から移籍後2点となるゴールで先手を取った。激しく右拳を振るガッツポーズをした際に、つまずき、照れ笑い。久々の快感に自らの体をうまくコントロールできなくなるほど喜んだ。

ところが、歓喜もつかの間、わずか5分後に失点。かつて日本で活躍したFWイ・グノの左クロスに頭を合わせたFWチュ・ミンギュにアウェーゴールを決められた。難しい状況の1-1で前半を折り返した。

後半は一進一退の展開が続く。15分に森脇が左足シュートを放つも、枠の外。後半24分に杉本が退いた後も勝ち越し点を狙ったが、32分に左CKにDF鈴木が合わせたヘディングシュートも相手に阻まれた。すると反対に35分、痛すぎる2失点目を許した。途中出場の蔚山FWファン・ルイスにドリブルから勝ち越し点を奪われ、ひっくり返された。このまま逆転負け。「大槻組長」にとっては初の敗戦となった。26日に敵地で迎える第2戦に向けて、アウェーゴール2点を献上するという厳しい展開に追い込まれた。