湘南ひたむきにスター軍団神戸撃破、可視化声援も力

試合後、集音したデータがスタジアムのビジョンに表示された(撮影・垰建太)

<明治安田生命J1:湘南3-1神戸>◇第19節◇14日◇BMWス

湘南ベルマーレが巨額投資でスターを集め、大型補強を進めるヴィッセル神戸から後半だけで3点をもぎとり、3月17日のベガルタ仙台戦以来となるホームでの白星を挙げた。

前半20分に先制を許すも、後半24分から怒濤(どとう)の3得点。右サイドで何度も攻撃の起点となったMF古林将太は「ふがいない試合が続いていたので勝ててよかった」と笑顔をみせた。

湘南の18年度の、チームを運営するための営業予算は約30億円。これは32・5億円とも言われる神戸のMFイニエスタ1人の年俸にも及ばない。それでも曹貴裁監督の掲げる走り勝つサッカーで、イニエスタやFWビジャら多くのスターを次々と獲得する神戸相手を逆転。ひた向きな湘南は強い。

この試合からスタジアム内30カ所に設置したセンサーでサポーターの声援の大きさを計測する企画「サポーターズスプリントスタッツ」プログラムの実証実験も開始。ホーム側ゴール裏ではロックコンサート並みの110デシベルを超えた回数が前半だけで52回に達した。可視化された声援も得点の度に迫力を増し、スタジアム一体となって勝利をつかんだ。【松尾幸之介】