頑張る人を応援する清水北川航也の海外挑戦に期待

激励会後に取材に応じる清水FW北川

全国高校野球静岡県大会の準決勝では、駿河総合が島田商を退け、初の決勝進出を果たした。駿河総合OBでJ1清水エスパルスFW北川航也(23)も28日、母校の決勝進出を自分のことのように喜んでいた。静岡市での激励会を終え、結果を伝え聞くと、目を丸くして「すごいな」と笑顔を見せていた。競技が違えど、頑張る人を応援し、喜びを共感する。その思いは高校時代から変わっていない。

北川は清水ユースでプレーしていたため、学校の部活動に所属していなかった。高校3年時のある日、高体連主催で行っていた同校サッカー部の試合を北川が1人で観戦していたことがある。当時は左ひざ内側靱帯(じんたい)断裂の大けがを負い、リハビリ中。プレーができない時期に、しかも、ユースの試合でもないのになぜか-。理由を聞くと「クラスメートの応援です」と言っていた。

北川は応援してもらっているから、自分も全力で応援する。そのスタンスで走り続けてきた。この日集まった1500人のファンを見て、愛されている理由が分かった。幼いころから夢だった海外移籍が実現しようとしている。そのことを多くの人が自分のことのように喜んでいるはずだ。【清水担当・神谷亮磨】