藤枝順心まさかの初戦敗退 前半先制も後半守備崩壊

初戦敗退に終わり、肩を落とす藤枝順心の選手たち。右奥はDF長江主将

<全国高校総体サッカー・女子:柳ケ浦2-1藤枝順心>◇28日◇1回戦◇沖縄・金武町フットボールセンター

3年ぶり2度目の優勝を狙った藤枝順心(東海1位)は、まさかの初戦敗退となった。柳ケ浦(九州2位)に1-2で逆転負けした。

前半18分、MF柳瀬楓菜(ふうな=2年)の左クロスが、相手のオウンゴールを誘発。先制点を奪った。だが、追加点を奪えず、徐々に相手に流れが傾いた。後半7分、カウンターで自陣左サイドを崩されて失点。さらに同24分、ゴール前で相手の波状攻撃を受け、決勝点を献上した。

U-17日本代表のDF長江伊吹主将(3年)は「立ち上がりから相手に合わせてしまった。運良く先制したが、後半も立て直せなかった」と、うなだれた。先月の東海総体では、3試合無失点の守備が崩れた。今年1月の新チーム始動後、公式戦では初の逆転負け。多々良和之監督(55)は「受け身になってしまった。リードすれば、普段は自分たちのペースに引き込める子たち。こういう展開は初めて」と振り返った。

相手の2倍の6本のシュートを放ったが、空砲に終わった。持ち味の複数人が連動した攻撃も少なく、精彩を欠いた。3トップの一角でフル出場したFW野嶋彩未(あやみ=3年)は「(選手同士の)距離感が遠く、シュートまでたどり着けなかった」と、涙をこらえ切れなかった。

全国総体は初戦で姿を消したが、リベンジの舞台は残っている。長江主将は「全て基本からやり直し。この負けを糧にしたい」。冬の全日本選手権で女王の座を奪還するべく、課題をつぶしていく。【古地真隆】