松田直樹さん死去から8年…盟友田中「学ばないと」

川崎F対松本 試合前、故松田直樹さんの背番号、名前の書かれたユニホームで試合前のピッチに登場した松本イレブン(撮影・河野匠)

<明治安田生命J1:川崎F0-0松本>◇第21節◇4日◇等々力

松本山雅FCが、11年8月4日に34歳で亡くなった松田直樹さんの命日に、王者川崎フロンターレ相手に敵地で貴重な勝ち点1を手にした。

ウオーミングアップでは選手全員が松田さんの背番号「3」の練習着で体を動かし、試合中は隙を見せない強固なブロックで川崎Fの攻撃を無失点に抑えた。松田さんの背番号「3」を受け継いだ盟友DF田中隼は「僕たちの戦術が実った。この試合で勝ち点1を取れたことが良かったと言えるようにしたい。残留するだけ」と前を向いた。

松田さんは11年8月2日、猛暑の中での練習中に倒れ、帰らぬ人となった。前日の練習でチームメートと黙とうをささげた田中隼は「今、日本中が暑い中で、マツさんがなくなった日もそういう状況だった。似ているなと」と酷暑に危機感を口にする。AEDなど救命に対する取り組みも広がり「サッカー界はマツさんの事故から学ばないといけない。2度とあってはならない。僕たちは子供から大人までスポーツ全体に伝えていきたい」と熱く語った。