名古屋11戦ぶり勝利、満員の豊スタで積極果敢3発

試合後、11試合ぶりの勝利にサポーターと喜ぶ名古屋イレブン(撮影・森本幸一)

<明治安田生命J1:名古屋3-0川崎F>◇第22節◇10日◇豊田ス

名古屋グランパスが川崎フロンターレを3-0で破り、リーグ戦で11試合ぶりの勝利を挙げた。

ここ10試合白星なし(4分け6敗)だったチームは序盤から、これまでの不調がうそのような攻守を展開した。

前半11分、DF吉田のシュートをMF和泉が頭でコースを変えて先制すると、前半18分に再び和泉がゴール。後半19分にはMF前田がだめを押した。5月12日の浦和戦(2-0)以来の勝利で長いトンネルから抜けた。風間監督は「内容はずっと良かったんで決め切るところを決めれば主導権を握ることができると思った。チームが1つになって戦ってくれた」と口にした。

陰のMVPは、18歳のセンターバック藤井陽也だった。7月20日のG大阪戦以来、2試合目の先発。186センチの長身と的確なポジショニングで守備を引き締めた。後半39分には川崎F・DF登里のヘディングシュートをDF中谷がゴールライン上でブロックすると、藤井がクリア。風間監督も「藤井が落ち着いていた。2試合目ですから」。そう話したように勝てない理由は失点の多さだっただけに、完封に価値があった。

7月3日の天皇杯2回戦では鹿屋体大に0-3で完敗する屈辱も味わった。だが、この日の豊田スタジアムにはチケット完売の4万2819人が詰めかけた。大声援に背中を押され、名古屋が息を吹き返した。