磐田3連敗 待望のゴールも痛すぎるホーム敗戦

前半ロスタイムに先制点を決め、祝福される磐田MF山田(中央)

<明治安田生命J1:磐田2-3湘南>◇第22節◇11日◇ヤマハ

ジュビロ磐田は、ホーム湘南ベルマーレ戦で2-3の逆転負けを喫した。前半ロスタイム、MF山田大記(30)が先制点。3戦ぶりに先手を取ったが、後が続かなかった。後半に3失点し、DF大井健太郎(35)が1点を返すのがやっとだった。5月18日のホーム仙台戦以来、10戦ぶりの複数得点も攻守がかみ合わず、今季3度目の3連敗。順位は最下位のままとなった。

磐田に欲しくてたまらなかった1点が生まれた。0-0で迎えた前半ロスタイムだった。右CKからMF今野泰幸(36)が頭で折り返したボールに、MF山田が反応。相手DFに体を抱えられながらもコースを変えると、執念の一撃が湘南ゴールのネットを揺らした。7月13日のアウェー松本戦以来、3戦ぶりの先制点。背番号「19」を中心に、歓喜の輪が広がった。

直近の2試合、チームはいずれも前半に複数失点を喫して敗れた。今季3度目の3連敗回避へ、鈴木秀人監督(44)は最終ラインをテコ入れ。開幕から20試合に先発のDF高橋祥平(27)に代えて、U-22(22歳以下)日本代表のDF大南拓磨(21)を13試合ぶりに先発起用した。序盤のピンチは、その大南が体を張って死守。“魔の前半”をリードして折り返した。

今季、先制した試合は5戦負けなし(4勝1分け)。理想的な展開に持ち込んだが、これがリーグ最下位に沈むチームの現状か-。後半1分、クロスから同点弾を献上。同35分にはDFラインの背後を突かれて勝ち越されると、直後の同37分には致命的な3点目を決められた。同ロスタイムにDF大井が1点を返すも、時すでに遅し。敗戦を告げる笛が鳴った。

ホームでの痛すぎる逆転負けで、順位は最下位のまま。この日、J1残留を争う鳥栖が勝利。「1」だった勝ち点差は「4」まで広がった。残り12試合。後がなくなってきた。【前田和哉】