仙台が酷暑の灼熱ピッチで辛勝、ジャーメインV弾

前半、ボールを奪いにいく仙台ジャーメイン(左)(撮影・山田愛斗)

<天皇杯:仙台1-0富山>◇3回戦◇14日◇富山

灼熱(しゃくねつ)のピッチでJ1ベガルタ仙台が苦しみながらも勝利をつかんだ。長期離脱していたFWジャーメイン良(24)の復活ゴールでJ3カターレ富山を1-0で破った。

台風10号の影響でフェーン現象が発生し、日本海側を中心に気温が上昇。アウェーの富山は夜になっても気温が34度を超える試練の試合だった。

前、後半を通じて相手に主導権を握られる難しい展開。そんな嫌な空気をジャーメインが変えた。後半28分、DF飯尾のスローインの流れから、右サイドをドリブルでえぐった。ゴールライン付近の角度のないところから、カットインして左足を振り抜いた。「前半は動けなかったが、後半からやれる感覚が出てきた。中に入っても誰も来なかったので、シュートまでいった。ゴールにつなげられて良かった」。渡辺監督は「(ジャーメインの)コンディションが上がってきたので、思い切って先発起用した。ピチピチした状態で使いたかった」と振り返った。

辛勝だが、仙台にとって明るい材料になった試合。6月に加入したFWアコスタが公式戦初先発、FW阿部も5カ月ぶりに帰ってきた。役者がそろってきた中、中2日となる17日はホームで3位川崎フロンターレと対戦する。【山田愛斗】