鳥栖金監督「現場に戻ってきて」湘南曹監督への思い

湘南対鳥栖 後半ロスタイム、決勝ゴールで喜ぶ鳥栖イレブン達(撮影・酒井清司)

<明治安田生命J1:湘南2-3鳥栖>◇第23節◇17日◇BMWス

サガン鳥栖の金明輝監督が、パワハラ疑惑で活動自粛中の湘南ベルマーレの曹貴裁監督への思いを口にした。

勝利を手にした試合後の記者会見だった。金監督は「湘南さんとゲームをすると、こうなる。負けてもおかしくないゲームだったと思う」と相手に敬意を払ったうえで、こう続けた。「湘南さんは柱がいない中、彼に対してのリスペクトも含めて、僕らは勝って示したかった。僕の中では湘南の曹貴裁監督は目指すべきというか、指導者としてこのようなチームを作りあげた方。どういう形になるか分からないが、また現場に戻ってきてほしい」。

そんな思いがつながったのか、試合は激しく点を奪い合う展開になった。一時は2点をリードしたものの後半12分に追いつかれ、その後も攻め込まれた。だが、終了間際の5分のロスタイムに、劇的な瞬間が待っていた。名古屋から期限付き移籍をしてきたばかりのDF金井貢史が、ヘディングで流れてきたボールに滑り込んで決勝ゴールを決めた。湘南との熱戦を制した金監督は「こういうゲームは想定内。流れを変えられる選手がいるので、引き戻してしっかり勝てたのは収穫」と振り返った。