新潟新井、首位柏戦へ「試合に出る喜び」ぶつける

シュートに身を投げ出すDF新井(撮影・涌井幹雄)

J2アルビレックス新潟は27日、聖籠町のクラブハウス隣接ピッチで31日のアウェー柏レイソル戦に向けて練習した。

21日の練習中に左肩を負傷し、前節ホーム・ツエーゲン金沢戦(24日)のメンバーから外れたDF新井直人(22)が、別メニュー調整から完全復帰。8対8のミニゲームで持ち前のタイトなプレーを披露した。直近の3試合は複数失点で連敗しているだけに、頼もしいDFの早期復活になった。

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シュートのボールに、DF新井は至近距離から身を投げ出した。故障した左肩の再発の怖さは、すっかり消えていた。ハーフコートで繰り広げた8対8のミニゲーム。マンツーマンの約束事で行ったが、新井はマーク自由のフリーマンとしてプレーした。「遠慮していたら自分の良さはでない。チームのためにもならない。やるからには何も恐れずに自分の良さを出したい」と球際の強さを見せ、コンタクトプレーもいとわなかった。

左肩は21日のゲーム形式の練習中に負傷した。スライディングで左手を地面につけた瞬間に肩をもっていかれた。手が上がらなくなり、以後は治療と並行し、別メニューで調整。第29節ホーム金沢戦(24日)は初の登録漏れを経験した。それまでは28試合すべてでメンバー入りし、先発出場25試合、途中出場1試合。金沢戦はプロ入り初のスタンド観戦になった。「メンバー漏れはマイナスではない。改めて試合に出る喜びというものが分かった。次はピッチでそれをぶつける」。

金沢戦は2-3で敗れるなど、チームは3試合連続複数失点で3連敗中。次節の対戦相手、柏は現在11連勝で首位を独走している。しかし、新井は故障の肩を意に介さずプレーしたように、相手も恐れなかった。連敗ストップへ、闘志を心に注入していた。「僕が入ったら、カバリングなどの目に見えない部分で、気の利いたプレーをしたい」。センターバック、左右のサイドバックをリーグ戦でこなしてきた男は、出番を心待ちにしていた。【涌井幹雄】

○…リーグ戦は残り13試合。29試合を終えて、新潟は10勝7分け12敗、勝ち点37で13位と苦戦する。しかし、吉永一明監督(51)は「13試合×3でMAXの勝ち点39が取れる。そういうつもりでやっていこう、と言っている。同点狙いのゲームはない」とポジティブな言葉を選手たちに伝えていた。