清水MF西沢「チームを背負う自覚」23歳の誓い

さらなる飛躍を誓った清水MF西沢健太(右)

J1清水エスパルスMF西沢健太が6日、23歳の誕生日を迎えた。さらなる飛躍を誓った。清水ユースから筑波大を経由して今季プロ入りした。下部組織出身としてはチームで初めての経歴ながら、1年目で左サイドハーフの定位置を確保。「チームを背負う自覚はある」とステップアップを誓った。

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西沢は5日、静岡市内でチームの2部練習に参加した。午後の紅白戦では鋭いシュートを放つなど、精力的に汗を流した。練習後にサポーターから一足早い祝福のプレゼントを受け取ると「平日にもかかわらず、ありがたい。出会いに感謝して、今後もプレーします」と笑みがこぼれた。

4年間の大学生活を経て、プロ入りした。清水ユース出身だが、高校卒業後のトップチーム昇格はかなわなかった。筑波大に進学し、1年時から主力として活躍。3、4年時には関東大学選抜にも選ばれるなど、実力を伸ばした。

9月6日生まれだから、回り道の「苦労(9・6)」が身になった訳ではないだろうが、今季から清水に復帰。下部組織出身者が、大学を経由して加入するのはクラブ初のケースで「生活環境が大きく変わった。ターニングポイントになった1年でした」と、振り返った。

今季はリーグ戦14試合出場で3得点。6月22日の名古屋戦(2-1)で初先発すると、後半ロスタイムに決勝ゴールを決めた。その後は、前節まで10試合連続でスタメン出場。ルーキーながら、チームに必要不可欠な存在になっている。23歳の年に向け「1年目だが、チームを背負う自覚はある。常に成長あるのみ。さらに実力を付けたいです」と貪欲だ。

ユースの同期でもあるFW北川航也(23)が、オーストリア1部ラピード・ウィーンに完全移籍した。西沢は冷静に立ち位置を見つめた。「まだ先を見据える立場ではない。目の前の戦いに全てをささげるだけです」と力を込めた。

チームは現在13位。次節は13日、ホームで名古屋と対する。「結果を求めて、前に進んでいきたいです」。4試合ぶりの勝ち点3を目指す。【古地真隆】

◆西沢健太(にしざわ・けんた)1996年(平8)9月6日、静岡市生まれ。清水ジュニアユース、同ユースを経て、筑波大に進学。大学3、4年時は関東大学選抜に選ばれる。家族は両親、兄。171センチ、67キロ。血液型A。右利き。