岡田武史氏、神戸の大胆補強に「間違いじゃない」

デロイトトーマツグループの特任上級顧問を務める、FC今治オーナーの岡田武史氏(右)と、デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー合同会社スポーツビジネスシニアバイスプレジデントの里崎慎氏

コンサルティング大手のデロイトトーマツグループが実施する、J全54クラブのビジネスマネジメントを分析した「Jリーグマネジメントカップ」の18年度ランキング発表会が30日、都内で行われ、同社の特任上級顧問を務めるFC今治オーナーの岡田武史氏(63)が登壇した。

主にマーケティング、経営効率、経営戦略、財務状況の4分野から各クラブをポイントでランキング。J1は川崎フロンターレ、J2(当時)は松本山雅FC、J3はギラヴァンツ北九州がそれぞれ1位となった。

財務状況ではMFイニエスタら世界のトップ選手を獲得したJ1ヴィッセル神戸が100億円に迫る営業収益を計上するなど、圧倒的な数字を残した。神戸はイニエスタの加入後、スタジアムの平均集客率が上昇。ホーム82・1%に対してアウェーは87・8%と、対戦相手にも巨額の利益をもたらしているのが特徴的だ。神戸の大胆な補強策に岡田氏は「決して間違いじゃない。僕もイニエスタ見たいもん」と理解を示した上で、「借金(投資)をしてまでやることではない。どこか(のクラブ)でやってもらって、ウチの集客が上がるのが最高。みんな、神戸にお金を渡さなイカンね」と冗談めかして、話して、笑いを誘った。

現在JFLを戦うFC今治は、25年までに28~30億円規模の経営でJ1を制覇することを目指している。今治市の人口は約16万人。集客面を強化するには、遠方からの観客を呼び込むことが必須だ。岡田氏はサッカーだけで人を呼び込むのではなく、ショッピングモールなどを併設したスタジアム施設の建設を描いているといい、「半日過ごせる複合型スタジアム、365日人が集う場所を作りたい」と理想を語った。