<プレナスなでしこリーグ1部:マイナビベガルタ仙台レディース0-4日テレベレーザ>◇最終節◇2日◇ユアスタ
日テレベレーザがなでしこリーグ史上初の5連覇を達成した。
永田雅人監督は「ベレーザの39年の歴史とクラブ文化、サッカー哲学、育成哲学のたまもの。そこから生み出される選手たちが成せるもの。優勝は選手たちのもので、すばらしい。おめでとうと言いたい」と目を細めた。
前人未到の5連覇-。聞こえは良いが、簡単になしえたわけではない。とにかく、人繰りに悩んだ1年だった。長くクラブを支えてきたベテランのMF阪口夢穂(32)が負傷のためシーズンを通して戦列を外れ、DF岩清水梓(33)は妊娠して別メニュー調整に入った。現在はU-19女子日本代表に5人を送り込んでおり、この日は7人まで認められているベンチメンバーがたったの4人しかいなかった。女子W杯期間中は下部組織であるメニーナから選手を動員するなど、強豪ゆえの問題に頭を抱える状況があった。
それでも補強はせず、若手の成長を促すのが“哲学”だ。永田監督は「下の選手たちを突き上げられるし、次の世代につなげられるので、無理してたくさん人を置いていないところもあります」と説明する。就任2期目で選手との相互理解が深まったことで、今季は試合途中で選手の配置を変えるなどの策を講じることも可能になった。「理由は2つ。1つは、単純にベンチ入りメンバーが少なくて、交代したときに穴が開くところをみんなで埋めなきゃいけないから。もう1つは、その状況を利用して、より選手が成長するための材料にできないか、というとらえ方」と指揮官。現状メンバーの成長と下からの突き上げで、苦しいチームを押し上げてきた。
この日ハットトリックのFW小林里歌子(22)は「メニーナの選手が頑張ってくれたり、そこでつないでくれたり。ここまで来られたのはいろんな人の頑張り、支えがあったからだと感じます」と感謝した。主将のFW田中美南(25)も「今年は特に厳しいシーズンで、他力になった時期もあった。ここまで来られたのはベレーザの総力、みんなが頑張ったからだし、メニーナ含めてチームの底上げがあるからこそ終盤まで失速せず、5連覇という形につなげられたのかな」と振り返った。
5連覇。その裏には、日テレベレーザが築き上げた伝統と哲学がある。【杉山理紗】