ドロー大岩監督が広島たたえる「気持ちが上回った」

広島対鹿島 鹿島MF永木亮太(左)、GK曽ケ端準(左から5人目)ら鹿島イレブン(撮影・黒河謙一)

<明治安田生命J1:広島0-0鹿島>◇第32節◇23日◇Eスタ

逆転優勝を狙う鹿島アントラーズだったが、守備を固めたサンフレッチェ広島から得点を奪うことはできず、スコアレスドローに終わった。残り2試合を残して首位横浜F・マリノスとの勝ち点差は4と、厳しい状況に立たされた。

前半は相手にボールを回され、ほぼチャンスなし。後半の立ち上がりは勢いを持って攻め立てたが、バイタルエリアでアイデアを欠き、決定的なシュートはほとんど放つことができなかった。

大岩剛監督は「広島さんをあれだけ押し込めたのは良かったけど、そこから最後の“道”をつくるところで、自分たちがスペースをつくることに少し欠けていたんだと思います」と分析。キャプテンマークを巻いたDF内田篤人(31)は「(相手ゴール前に)自分たちも向こう(の選手)も多く、スペースがなかった。飛び道具じゃないけど、セットプレーで点が取れていたら」と、引いた相手からゴールを奪う一撃がなかったことを悔やんだ。

広島GK大迫敬介(20)が試合を振り返って言った「自分たちの外でボールを回させた。今日は自分たちのテリトリーの中でサッカーができた」という言葉が、試合を的確に表している。大岩監督は「相手の『1点を絶対に取らせない、優勝させない』という気持ちが上回ったように感じます」と敵をたたえた。